候補となる物件探し・買付証明の提出
4棟目の収益物件取得に向けて、優良中古物件を探していたのだが、土地価格だけで900万程度は価値のある1棟4戸入りの中古アパートが1,280万円で売りに出されていた。売りに出された当初は仲介の値付けも強気で1,580万円。以前から値段が下がらないか注視していた物件である。
築35年は経過しているのだが、現在は4戸中3戸入居中しており、すぐ近くに病院が建築されるという情報も飛び込んできたので、少し無理があるとは思いながらも980万円の買付証明(値段交渉)を出してみた。
売買価格 980万円
満室時 月々の予想家賃 35000円×4 140,000円
年間家賃想定 1,680,000円 ÷ 9,800,000円
表面利回り 17.14%
ほぼ土地値だということに加えて、利回り17.14%なら悪くないと思う。
(実際に諸費用などを合わせると15〜16%だが)
売主への交渉を担当の営業マンに託したところ、買い付けが通り、980万円で買えるというチャンスが転がり込んできた。
そこで融資の相談を何行かに持ち込んだのだが、予想以上に難航した。
収益不動産に対する融資状況
かぼちゃの馬車事件・スルガ銀行の不正融資・フラット35の不正利用など、収益不動産に関する不祥事が近年多数発生しており、銀行からのアパートローンの貸し出しが難しくなっている現状だと言われている。
以前であれば、利回りが確保できている・土地の担保価値が補償されているといった物件であれば、フルローンでの融資・諸費用などを含めたオーバーローンまで銀行によってはできていたという情報もあり、マイナス金利(2016年~)となっている現状で2%程度は利息を稼げるアパートローンは金融機関にとって収益の柱となっていたという背景もあったのだが、今は情勢が違うようだ。
融資申し込みを行った金融機関
実際に相談を持ち込んだのは、筆者の住んでいる函館でアパートローンに対して積極的に取り組んでいる銀行、信用金庫を選んだ。
うみ街信用金庫
数年前までは諸費用は除くものの、売買価格に対してフルローンの融資などもよく耳にしており、新築アパートに対する融資も積極的に行なっているイメージがあった。
実は年始にも約3000万の融資を打診しており、その時には自己資金2割の条件であれば融資できそうだと返答をもらっていた。
その際には購入を見送っていたのだが、今回は諸費用などを含めても1,100万円ほどで収まる計画、2割で200万円ならリスクをとってもいいのではないかと判断し、審査に臨んだ。
だが結果は予想に反して融資不可との返答。。
担当した支店長も予想外だったようで驚いており、保証会社からの返答理由を教えてくれた。
最近、副業での不動産投資に関する審査が厳しくなっており、今の時点では不動産収入が本業での収入を下回る状況なので、副業の域を出ないという判断だと言う。
さらに現在、コロナウイルスによる事業資金の貸し出しで金融機関は多忙をきわめているというのは明らかで、あくまでも推測ではありますがアパートローンに手をかけている余力がないのかもしれない。
5棟目になれば本業の収入を超えていくので、今後改めて交渉にいってみよう。
JAバンク
こちらも中古アパートなどの登記簿謄本でよく見かける(抵当権設定)ので、アパートローンにはわりと積極的な銀行というイメージを持っていた。
以前、住宅ローンの担当だった行員がなかなか優秀で、お客様の融資をよく任せていたのだが、今でも金利の確認やJAに関する相談があれば連絡を入れている。
今回もアパートローンについて相談すると、担当部署の所長を紹介してくれたので相談に行くと、審査の前段階ではっきりとできないという返答をもらった。
期待だけ持たせて断られるよりは、双方余計な時間を使う事もないのでこれはこれで有難い。
詳しく理由を聞くと、土地の担保価値などはあまり関係なく、あくまでも収益物件のリスク管理として、戸数が多い物件でないと空室時のキャッシュフローが厳しくなるので、4戸入りの物件では融資は難しいという。
さらにいうと函館市内でも賃貸需要が高い中心部、周辺(北斗市・七飯町)では函館市内よりの限られた地域で、戸数が多ければ可能性はあるとの事だったので、こちらも改めて相談に来たい。
北陸銀行
うみ街信用金庫と並び、新築アパートの融資実績をよく耳にしており、話しを持ち込んだ。相談すると感触も良く、融資できる可能性が充分にあるとの返答。
物件の詳細資料や、作成していた収支計画書、賃貸業に関する確定申告書3年分も用意してあったので、全て提出して返答を待つことにした。
1週間ほどかかるとの事だったが、ちょうど1週間後に連絡があり、支店からはGOサインが出たので、前向きに融資を考えたいと返答をもらった。
条件として、現在持っている不動産に共同担保をつけたうえで、900万円の融資が可能だという。保証会社はつけず、プロパーでの融資となるが、金利は1.85%なら毎月の収支もなかなか良い。
900万円借入 貸し出し金利 1.85%
月々 ローン支払い金額 82,208円
満室時収入 月々140,000円
1戸空きの状態 月々 105,000円
木造アパートの減価償却耐用年数を超えているので、借入は長くて10年。満室となった場合は約8万円の支払いに対して、14万円の月収なので6万円弱はプラスになるので融資がつけばあまりリスクはないと感じている。仮に3戸の入居でもキャッシュフローはプラスなのは嬉しい。
物件取得にむけて今後の予定
物件の所有権移転に向けて、契約・融資本申し込み・決済と手続きは残っている。
支店ベースでは承認が下りたので、融資は間違いないというが本社での不動産評価を出すにあたって、3週間から1ヶ月程度は時間がかかるとの事なので、8月上旬には契約するよう準備を進めている。
諸費用の詳しい内訳や融資申し込みの際の必要書類なども、取引が進みしだい公開予定。
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