事業資金の借り入れ・政策金融公庫へ不動産業者として創業融資を申し込む Vol.2

Start UP

前回の記事では、申し込み段階で止まっていた政策金融公庫の創業融資審査についてだが、無事に融資承認がおりたので、今回は申し込みから融資実行までの流れを公開していこう。

法人設立後、公庫担当者との打ち合わせへ

法人登記が完了し、7/15には会社謄本を政策金融公庫の函館支店へ提出し、ようやく事業資金の融資審査へと進むことになった。

謄本を提出した3日後には公庫の担当者から連絡があり、7/21に面談日時が決まった。すでに事業計画や資金使途に関する計画書は提出していたのだが、一度担当者と相談した上で組み立て直そうという事になったのだ。

担当者との挨拶をすませ、打ち合わせを行ったところ、創業に関する設備資金は問題なく融資してくれそうな雰囲気だった。わりと腹をわって、融資を出すために協力してくれている印象を受けた。

ちなみに店舗を借りる場合や内装工事を行う場合は、工事費用も創業資金として融資できるとの返答。さらに月々の必要経費を申告したうえで、当面の運転資金も融資に含めることができるようだ。だが、不動産の仕入資金については反応が悪く、リスクがあるので難しいといった感じの返答だった。

いざ事前審査へ、事業計画・見積書の提出

相談に行った翌日には、打ち合わせ内容をもとに訂正した事業計画、必要書類の提出を行った。

創業資金に記載した項目の見積もり金額は、正式な見積もりでなくともネット上にある定価がわかる画面の切り抜きなどでも良いとのことだった。車両やホームページ作成費用など希望金額に近いものを用意して担当者へと送った。見積額の参考資料提出が8月になってしまったことも影響したのか、審査にはなかなか時間がかかった。

ちなみに創業資金として見積もりを提出した項目はざっとこんな感じだ。

融資事前審査・提出見積もり

免許申請費用(宅建協会入会金・供託金など)
事業用の車両費
ホームページ作成費用
事務所準備費用(内装工事 )
会計ソフト etc

融資承認・実行に向けた手続きへ

8月に入っても連絡は来ない、待つこと約1ヶ月。お盆明け 8/19にようやく公庫の担当者から連絡がきた。

設備資金として450万、運転資金として150万、合計で600万円の承認がおりた。1,000万円の融資を申し込んでいたのだが、仕入れ資金に関しては融資が認められなかった。まぁ、想定の範囲内だ。

創業資金と運転資金はそれぞれ別の融資となり、金利、借入期間が若干異なる形となった。

創業資金 450万円
借入期間 約10年(116回払い)金利1.74%

運転資金 150万円
借入期間 約7年(79回払い) 金利 1.68%

融資の実行に向けて、改めて本部との契約に必要な書類が事務所へと届いた。借用書や融資金の振込み・返金口座など、さっそく準備を進め、翌日には本部へ返送した。

政策金融公庫 契約必要書類

融資のお知らせ・借用証書
印鑑証明書(法人)
送金先口座の通帳コピー
収入印紙(10,000円)
預金口座振替利用届(取引銀行にて用意)
お客さま情報の利用に関する同意書
宅地建物取引業社免許証(融資実行後でOK)

上記書類を到着の翌日 8/23には郵送、8/30には融資が実行された。会社の登記が終わるまで融資がされるのかどうかも定かではなかったので、ようやく一安心といったところだ。

最後に融資の相談から、実行までの流れをまとめよう。

政策金融公庫 創業融資の流れ

融資の相談

創業計画・収支計画書の作成・提出

借入申込書の提出

融資承認

契約・借用証書などの提出

融資実行

500万程度の創業融資であれば、信金や地方銀行などでも比較的容易に融資可能なようだが、事前に相談した感じだと金利は2%程度。公庫の場合はさらに金利が安いのが嬉しいところだ。しかも担保はなし、法人代表者の連帯保証もなしとなる『経営者保証免除特例制度』での融資だというのだから、なかなか良い条件ではないだろうか。

さて、退職時に目標にしていた4つのタスク「開業でも再就職手当」「法人設立」「創業融資」「宅建業免許申請」も残すところあと一つとなった。

創業に関する手続きが終われば、滞っていた実務的な仕事を始め、新たにやってみたい事もいくつかある。地に足をつけて一歩ずつ歩を進めて行こう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました